三菱ふそう+西工58MC長尺車 1991年度導入車
三菱ふそう+西工58MC長尺車
1991年度導入車
主要諸元
解 説
大型中扉車は、通常の大型車よりもホイールベースと全長を1200mm延長し、扉を前後ではなく前中としたもの。中扉は4枚折戸で左右に開くため、通常の2倍ほどの開口部があり、乗客が2列で通ることが出来る。洛西ニュータウンの通勤通学輸送のために試験的に導入されたが、1989年度から1991年度に毎年2台ずつの合計6台だけで後が続かなかった。
私的な見解を述べてみますが、大型中扉車は乗車用よりも降車用とした際に威力を発揮すると思う。乗客の動線を考えて見ると、中扉より後部の乗客と、中扉より前部の乗客が同時に降車できるから、通常の車両よりも定員は多いものの、かえって降車時間は短くなる。
しかし京都市バスは運賃後払いだから、中扉は乗車用となり、朝ラッシュ時のターミナル駅前で一気に降車させるということが出来ず、前扉から運賃支払いと降車を同時させることになる。これでは定員が増えた分だけ降車にかかる時間が増えてしまうだけになる。メリットは夕ラッシュでターミナル駅に並んだ乗客を2列で乗車させられるので、その分短時間で乗車させられるはずだが、定時運行なら折り返しの余裕時分があるので、大したメリットではない。つまりメリットは車体が長尺な分だけ定員が増えたというだけだったのではないでしょうか。
洛西営業所が民間委託された際、大型中扉車は近鉄バスに配置されたが、一時的に73号系統で京都駅に顔を出していたことがある。しかし他の車両よりも1200mm長いというのが京都駅前バスターミナルでの扱い難さとなったみたいで、短期間で洛西ニュータウン内の運用に戻ったようです。
※取消線の号車は記事に写真が無い。
※黒数字の号車は記事が無い。