2015年度 エルガ(2代目) N尺ノンステップ

いすゞ自動車+ジェイ・バス
エルガ(2代目) ノンステップN尺
2015年度導入車

 主要諸元 
メーカー:いすゞ自動車
型式:QDG-LV290N1
車体架装:ジェイ・バス
車種名:エルガ(2代目)
車体:前中扉部分ノンステップ
全長:10430mm
全幅:2490mm
全高:3020mm ※一部3030mm
エンジン型式:4HK1-TCS型 水冷4サイクル
吸気方式:ターボチャージャー×2
               (インタークーラー付)
シリンダー配列:直列4気筒
動弁機構:SOHC 4バルブ
ボア×ストローク115mm×125mm
総排気量:5193cc
圧縮比:16.5
最高出力:184kW(250ps)/2400rpm
最大トルク:735N・m(75kg・m)/1600~2300rpm
搭載方法:縦置き直立
変速機:トルクコンバータ式6速AT(アリソン製)
シフト:ボタン式セレクタ
乗車定員:76名
クーラー:デンソー
行先表示機:幕式
備考:国土交通省認定標準仕様ノンステップバス
         平成21年新長期排出ガス規制適合車
         ISS(アイドリングスタート&ストップ)装備
         新ワンマンバス構造要件適合
         後部座席配置ラッシュ型
         給油口右側
         燃料タンク右前輪タイヤハウス部

 車両リスト 

 2016年2月 

 2016年3月 

※3213・3214・3215は全高3030mm

 解 説 
2015年度は秋の小改正で日野ポンチョが4台導入されたが、春の改正前に恒例の大量導入となった。内訳はいすゞエルガが39台、久しぶりの三菱ふそうエアロスターが4台となる。
2015年8月にいすゞエルガは、登場以来初めてのフルモデルチェンジを行い2代目となった。同時に統合モデルである日野ブルーリボンIIは、モデルチェンジに伴いブルーリボンと名称を改めている。ブルーリボンのハイブリッドは同時にモデルチェンジされたが、エルガのハイブリッドとCNGは、当面の間先代モデルが継続販売されるようです。
今回のモデルチェンジで一番劇的に変わったのは、エンジンを直列6気筒7790ccから、直列4気筒5193ccにダウンサイジングしたことです。このエンジンは、2011年11月に平成22年排出ガス規制対応で、エルガミオに採用されたものをツインターボ化したもの。低回転域と高回転域にそれぞれ対応した大きさの異なるターボチャージャーを備えることで、出力が184kW/250psと排気量が2/3に減った割にはパワーダウンはそれほどでもない。トランスミッションは通常のMTが廃止され、6速AMTとアリソン製の6速ATが設定されている。これはエンジンのダウンサイジング化でパワーバンドが狭くなり、極力その範囲で使用することで、燃費性能や排気ガス浄化に不利にならないようにするためでしょう。
今回からノンステップバスのみのラインナップとなり、ワンステップとツーステップはラインナップされていない。前扉をグライドスライドドアから折戸に変更してフロントオーバーハングを短縮、さらに前述のエンジン小型化とMT廃止により、リアオーバーハングも短縮された。これによりホイールベースが延長され、その分低床エリアが拡大されている。
国土交通省認定標準仕様ノンステップバスは、2015年より仕様が変更されており、それに対応するためノンステップエリアの座席を優先座席も含めて全て前向きとした。また中扉のスロープも標準仕様の反転式とすることで、取扱いを容易にしている。これが使用できない場合に備え、従来の折り畳み式スロープ板も備えられている。車椅子固定装置は巻き取り式となった。座席を全て前向きとしたことで、燃料タンクを低床部に設置することが出来ないため、前輪タイヤハウスの上部に設置してある。メーカー標準仕様では左前輪に設置してあるが、右前輪上部も選択可能となっており、京都市バスではこちらで導入されている。燃料タンクが設置された部分には座席を設置することが出来ないため、荷物置き場となった。従来から京都市バス独自の仕様として、左前部にセーフティウィンドーが設置されていたが、現行のエルガは前扉を折戸としたため、開閉用シリンダーが干渉しており、従来よりも効果はやや劣る。
2016年2月上旬から納車が開始されており、中旬から運行を開始された。3月のダイヤ改正までにはすべて納車が終了しており、相当数のツーステップ車が置き換えられている。
KYOTO駅ナカアートプロジェクト2017の一環として、「西陣呼称550年」を記念し、西陣織をモチーフとしたデザインのラッピングが、2017年3月より3166号車に行われた。