2014年度 エルガ L尺ワンステップ

エルガ ワンステップL尺
2014年度導入車


 主要諸元 
メーカー:いすゞ自動車
型式:QKG-LV234L3
車体架装:ジェイ・バス(宇都宮事業所)
車種名:エルガ(初代)
車体:前中扉ワンステップ
全長:10280mm
全幅:2490mm
全高:3170mm 3200mm (車両リスト参照)
エンジン型式:6HK1-TCS型 水冷4サイクル
シリンダー配列:直列6気筒
動弁機構:SOHC 4バルブ
ボア×ストローク115mm×125mm
総排気量:7790cc
圧縮比:16.5
最高出力:221kW(300ps)/2400rpm
最大トルク:981N・m(100kg・m)/1450rpm
搭載方法:縦置き直立
変速機:トルクコンバータ式6速AT
            (アリソン製ボタン式セレクタ)
乗車定員:77名
クーラー:デンソー
行先表示機:幕式
備考:前中扉ワンンステップバス
         平成21年排出ガス規制(ポスト新長期規制)適合
         低排出ガス車認定(規制値からPM30%・NOx10%低減)
         平成27年燃費基準適合
         アイドリングストップ&スタートシステム装備
         ABS装備
         新ワンマンバス構造要件適合
         給油口左側
         燃料タンク左側

 車両リスト 

 2015年2月 

 2015年3月

 解 説 
2014年度新車は、前年に引き続きディーゼル車をいすゞハイブリッド車を日野で導入した。内訳はいすゞが29台(ノンステップL尺7台+N尺18台、ワンステップL尺5台)、日野が10台(ノンステップL尺4台+M尺6台)の合計40台となった。
2014年度は6年ぶりに烏丸営業所に新車が直接導入された。烏丸営業所の特殊事情から、今回もワンステップバスいすゞ車だが、西日本車体工業が解散してしまったので、初めてのジェイ・バス純正車体で導入となった。しかし2015年にエルガがモデルチェンジしたので、今回が唯一の導入例となっている。
同時期に導入されたノンステップと同じく、2012年7月にマイナーチェンジされたモデルで、初代エルガとしては最終モデルとなる。このマイナーチェンジでは、MT車平成27年燃費基準より5%向上した他、平成21年基準低排出ガス車認定を取得して、2012年7月から適用される新ワンマンバス構造要件(中扉開時の動力伝達カット装置標準装備など)にも適合している。
エンジンは2010年8月のマイナーチェンジで平成21年排出ガス規制(ポスト新長期規制)適合となった際、従来からの排気ガス浄化装置を改良し、さらに尿素SCRシステムを新たに採用している。今まではディーゼル車はガソリン車よりも緩やかな規制となっていたが、この規制からはディーゼル車もガソリン車並みの規制値となった。そのためにはやはり尿素SCRシステムは欠かせなかったようだ。またより効率の良い回転域を多用させることを目的としてMT/ATともに6速化された。
車内の座席レイアウトは、西日本車体工業製で導入された2006~2008年度車とほぼ同一となっており、近年ノンステップバスで導入されているラッシュ型配置ではない。低床部は両前輪タイヤハウス上に1人掛け、右側(公式側)に1人掛けが4脚で、前2脚が固定、後2脚が折り畳み式で車いすが1台搭載できる。左側(公式側)に横向きの優先座席があり、ホイールベース4800㎜のL尺なので3人掛けとなる。車いす乗降用のスロープは、中扉ステップ部分の床下に収納されている。
後部の高床部は5列座席があり、前4列は左側(公式側)が1人掛け、右側(公式側)が2人掛け、最後部が5人掛けとなる。高床部の立席面積を増やすなら、ノンステップで導入済みのラッシュ型配列を採用すればよかったように思うが、これは使い勝手を従来のワンステップバスと合わせたからだろうか。
2015年2月末~3月始めにかけて、廃車や転出に伴うツーステップ車の代替として5台が導入された。3018・3019・3028号車の3台は多区間用機器を搭載しており、均一系統以外の北3・北8号系統でも運用されていた。3029・3030号車は単区間車で導入されている。その後2016年3月改正と2017年3月改正で均一区間が拡大されたことに伴い、烏丸営業所の受け持ち系統はすべて単区間系統となったため、2017年3月以降は5台すべてが単区間車となった。