2007年度 ポンチョ ノンステップロング

ポンチョ ノンステップ ロング
2007年度導入車


 主要諸元 
メーカー:日野自動車
型式:BDG-HX6JLAE
車体製造:ジェイ・バス(小松事業所)
車種名:ポンチョ(2代目)
車体:ノンステップ ロング2ドア
全長:6990mm
全幅:2080mm
全高:3090mm
エンジン型式:J05D<J5-IIF>型 水冷4サイクル
            (インタークーラー付)
シリンダー配列:直列4気筒
動弁機構:SOHC 4バルブ
ボア×ストローク112mm×120mm
総排気量:4728cc
圧縮比:18.0
最高出力:132kW(180ps)/2800rpm
最大トルク:490N・m(50kg・m)/1600rpm
搭載方法:横置き直立
変速機:トルクコンバータ式電子制御5速AT
            (レバー式セレクタ)
定員:36名
備考:国土交通省認定標準仕様ノンステップバス
         平成17年排出ガス規制適合車
         NOx・PM10%低減車
         アイドリングスタート&ストップ
         ABS装備
         給油口右側
         燃料タンク右側後部
         リース契約による導入

 車両リスト 

 2008年1月登録 

 解 説 
2008年1月改正で市営地下鉄東西線太秦天神川駅まで延伸された。これに伴い市バスもダイヤ改正を行い、70号系統が新設されて専用の日野ポンチョ5台が導入された。太秦天神川駅周辺が地下鉄延伸に合わせて再開発されており、右京区総合庁舎や交通局が移転してくることになっており、右京区民のアクセスを向上させる必要があったため。経路途中に狭隘区間があることや、当初の需要予想等から、小型バスの導入となった。
ポンチョを名乗るのは2代目で、初代は欧州製の小型バスに対抗してつくった半日本製のバスです。シャーシ・エンジンはフランスのPSA・プジョーシトロエン製で、商用車ベースの横置きエンジン前輪駆動となっており、これに日野グループ製のボディーを架装していた。2002年~2005年の3年間で50台限定で生産され、各地のコミュニティバス等で導入されている。
2代目ポンチョは初代とは全く関連が無く、従来からある小型バスのリエッセをベースとして開発された、純日本製の小型ノンステップバスとなる。まず2004年の第38回東京モーターショーにコンセプトカー「ポンチョL」として参考出品され、これを量産化向けに仕様変更したもの。
リエッセをベースにそのままノンステップ化しただけでは、低床部がホイールベース間だけとなり、同クラスで先行していた三菱ふそうエアロミディMEに対する優位性が無い。そこで前輪を出来るだけ前に出し、フロントオーバーハングを短くして、ホイールベースを長くとり、デッドスペースになる前輪タイヤハウス上を運転席とすることで、低床部を極力広くしている。タイヤハウス上の運転席だが、小型バスなのでタイヤ径が小さく、高さが極端に高くなることもない。極力室内を広くするため、乗降扉にはプラグドアを採用している。
エンジンは、排気量4728ccの直列4気筒ターボ付きJ05D(J5-IIF)型エンジンを採用。これもリエッセと基本的に同一のもの。これをリアに搭載して後輪を駆動する。2006年3月の発売開始当初は5速MTしか設定が無かったが、12月に5速ATが追加された。そして2007年7月の一部改良でNOx・PMをともに10%低減したため、型式がADG-からBDG-に変わっている。ただし発売開始から1年半ほどしか経過していないため、それ以外の違いは無い。
車体もリエッセをベースとしており、前後のガラスも同じものを使用している。フロントはトヨタグループのダイハツ・ムーヴ用丸型ヘッドライトを流用、リアのランプ類はセレガ/ガーラと共通の丸型とするなど、既存の部品を使用してコストを抑えながらリエッセとはイメージを変えている。
京都市バスで導入されたのはロング2ドア仕様で、前後共に同じ扉を採用しているので、開口部はどちらも810mmを確保しており、車いすの乗降はどちらでも可能となっている。座席は前向き仕様で、低床部左側(公式側)には1人用が2脚、右側(非公式側)には1人用が5脚あり、そのうちの前寄り2脚は折りたたみ式で、車いす搭載時のスペースとなる。後部は2段上の4人掛けとなっており、座席定員は11名。立席定員が24名+運転席1名で、合計定員は36名となる。左側の座席を横向きで選択すると座席定員は増えるが、その分通路が狭くなるため立席定員が減ることや、乗客の移動がしにくくなるためか、こちらは選択しなかった。
2008年1月改正で5台が洛西営業所近鉄バス委託に配置され、70号系統のみで運用されている。1月改正に間に合わせるため、大型車の間に割り込むような形で登録されている。予備車も含めて5台で運用できるため、他の車両が運用に入ったケースは数えるほどしかないようだ。その後70号系統の乗客は順調に伸びており、2014年3月改正では前年度導入の1564号車が洛西近鉄に転属し、現在は6台体制で運用されている。2016年3月改正で増発されたため、車両不足の場合は中型車が代走するようだ。