2009年度 ブルーリボンシティHV M尺ノンステップ

ブルーリボンシティ ハイブリッド
ノンステップM尺
2009年度導入車

イメージ 1

 主要諸元 
メーカー:日野自動車
型式記号:BJG-HU8JMFP
車体製造:ジェイ・バス(小松事業所)
車体:ブルーリボンシティ・ハイブリッド
種類:前中扉部分ノンステップ
全長:10950mm
全幅:2490mm
全高:3280mm
エンジン型式:J08E-1M型 水冷4サイクル
            (インタークーラー付)
シリンダー配列:直列6気筒
動弁機構:SOHC 4バルブ
ボア×ストローク112mm×130mm
総排気量:7684cc
圧縮比:
最高出力:177kW(240ps)/2500rpm
最大トルク:834N・m(85kg・m)/1200rpm
搭載方法:縦置き直立
モーター兼発電機型式:1M型
モーター出力:41kW
変速機:フィンガーコントロール式5速MT
            (FFシフト)
乗車定員:73名
備考:国土交通省認定標準仕様ノンステップバス
         パラレル式ハイブリッドバス
         平成17年新長期排出ガス規制適合車
         平成27年重量車燃費基準達成車
         アイドリングスタート&ストップ
         3色LED行先表示機
         給油口左側
         燃料タンク左側

 車両リスト 

 2010年3月登録 

 解 説 
日野自動車は1991年にブルーリボンにハイブリッドシステムを搭載したHIMRを試作し、公営交通等で試験運行を行うことになった。京都市交通局もこれに協力し、京都市バス5526号車が導入されている。HIMRは1994年に正式発売されてブルーリボンのラインナップに加わった。京都市バスにも1996年度に6421~6425号車の5台が導入された。
ブルーリボンは2000年6月に平成11年排ガス規制適合を行い、大幅にマイナーチェンジされて、ブルーリボンシティと名称変更された。HIMRはやや遅れて2001年9月にワンステップバス化されてラインナップに加わった。
2005年1月にノンステップバスとなり、セレガRと共に「ハイブリッドバス」へ名称変更した。HIMR登場時にはハイブリッドという言葉はあまり世間に馴染みがなかったが、1997年に親会社でもあるトヨタ自動車からハイブリッド乗用車であるプリウスが発売され、そのシステムを採用した車種が拡大していったこと、さらに複数のメーカーからもハイブリッド車が発売されたことで、ハイブリッドという言葉が世の中に浸透してきており、省エネで環境にも優しいというイメージがついてきたこともあるだろう。その後「ブルーリボンシティ ハイブリッドシリーズ」となっている。バッテリーをトヨタ・プリウスニッケル水素電池(4基)に変更してインバータユニットを小型化し、これらを屋根上へ搭載することにより、前輪から中扉間のノンステップ化が実現している。これはCNGノンステップ車が屋根上にタンクを搭載していることをヒントにしたもの。エンジンは排気量7,684ccのJ08E-1M型(インタークーラーターボチャージャー採用、240PS)に変更され、平成17年新長期排出ガス規制に適合している。
ハイブリッド車以外のブルーリボンシティが生産中止となった後も、ジェイ・バス小松事業所で2015年中頃まで生産されていたほか、エルガハイブリッドとは異なり、メーカーオプションを適用すればツーステップ仕様車も入手可能であった。なお、2006年生産分から国土交通省2005年以降標準仕様ノンステップバス認定制度に適合(標準仕様ノンステップバス認定ステッカーが緑色になっている)し、さらに、灯火器具の保安基準の変更によりボディ側面に反射器が取り付けられ、リアコンビネーションランプの位置がバンパー直上に変更されている。
また、2007年7月18日には、平成27年重量車燃費基準に適合した車種へとマイナーチェンジされた。2009年度導入車はこのタイプとなる。
車内の座席レイアウトは、前年度までに導入された11mクラスの部分ノンステップバスに準じており、前輪タイヤハウス上には左右とも1席ずつ、右側は1人掛け座席が4脚で、折りたたむことで2脚分で1台の合計2台車いすが搭載可能。左側は4名分の横向きロングシートで、2名分ずつ仕切られており、優先座席となっている。車いす用乗降用のスロープ板は、ロングシートの下部に収納している。後部床は2段上となており、中扉より後ろは2名分ずつ左右に4列で、最後部は5名分となる。ブルーリボンシティハイブリッドの標準では、最後部座席の中央に大型肘掛を設けて4名分としているようだが、京都市バスでは他車に揃えるためか5名掛とした。
前後と側面の表示機は、京都市バスオリジナル車としては初めて3色LED表示機を採用している。エムケイが路線バス事業参入用に用意した車両を、2006年度から京都市バスがリースで導入しており、LED表示機の採用ではこちらが先だが、今回は京都市バスとしての発注なので、後部も前部と同じく大型の表示機となっている。これは全国的に見ても少数派。
京都市交通局では、2009年度から車両の使用年数を従来の14年から18年に延長したため、本年度の新車導入は、ブルーリボンシティ・ハイブリッド2台だけとなった。高価な低公害車ということで梅津直営に配置され、2010年9月には京都市環境政策地球温暖化対策室が取り組んでいるDO YOU KYOTO?プロジェクトの一環として、2台ともラッピングが施された。
2014年3月改正で2台とも梅津営業所西日本JRバス委託へ転属した。LED表示機もドット数の多いものに取り換えられている。転属時にはラッピングが施されていたが、3月いっぱいで契約期間が終了し、4月からはラッピングなしとなった。

イメージ 2
後部も大型のLED表示機を採用している。本来は小型の表示機を想定した設計のため、若干左に寄っている。

イメージ 3
屋根上に搭載されたハイブリッドユニット(バッテリー+インバータユニット)

イメージ 4
優先座席は2名分ずつに分割され、車いす用スロープ板をその下に収納している。整理券発券機とカードリーダー/ライターを設置できる台があり、多区間車としての利用を考慮しているが、今まですっと単区間車としてしか運用されていない。