2006年度 エアロスター CNGノンステップ

エアロスターCNGノンステップ
2006年度導入車


 主要諸元 
型式:KL-MP37JK改
車体製造:三菱ふそうバス製造(MFBM)
車体:前中扉部分ノンステップ
全長:10455mm
全幅:2490mm
全高:mm
エンジン:6D24-CNG直列6気筒 11945cc
搭載方法:縦置き直立(右側オフセット)
最高出力:169kW(230ps)/2200rpm
最大トルク:813N・m(83kg・m)/1400rpm
変速機:トルクコンバーター式5速AT
    (アリソン製ボタン式セレクタ)
乗車定員:59名
備考:国土交通省認定標準仕様ノンステップバス
   天然ガス(CNG)バス
   平成11年排出ガス規制適合車

 車両リスト 

 解 説 
京都市バスでは低公害車を毎年数台導入しているが、2006年度も三菱ふそうエアロスターCNGが3台導入された。車体は三菱ふそうバス製造の純正車体となる。2007年度導入車は日産ディーゼル車のOEMなので、三菱ふそう純正車は、2006年度の3台が今のところ京都市バス最後の導入車となっている。
低床化のための基本構造は、1997年に「ノーステップバス」として登場以来変化はなく、駆動系レイアウトは従来からの縦置を踏襲し、エンジンとデファレンシャルごと右側(非公式側)へオフセットさせることで、後部まで低床エリアを確保している。とはいえ完全なフルフラット構造には出来なくて、フルフラットノンステップと部分ノンステップの中間的と言える構造となっている。2004年度導入車からは、国交省認定の標準ノンステップとするため、スロープ状の床からステップ付きフラット床に改めている例が多いが、エアロスターは大きな差は無い。このため国交省の認定ステッカーは緑ではなく青となっている。
エンジンを縦置きとすることで、既存の部品が流用でき、高価な専用部品を極力用いずにフルフラットに近い構造を実現してはいるが、部分ノンステップバスのように座席を5列配置することはできない。最初に導入した6419・6420号車ではホイールベース5300mmだったが、これだと収容できない車庫があるためか、その後の導入車では標準的なホイールベース4800mmへ戻っている。トランスミッションはアリソン製のトルコン式オートマチックトランスミッションセレクターはボタン式となっている。KC-MP系の頃は5速M/Tが標準だったが、KL-MP系になると5速A/Tが標準となっていた。
日産ディーゼル車はCNGタンクが前部で、クーラーが中央付近に搭載されていたが、三菱車は逆の配置となり、クーラーが前部搭載で、CNGタンクは中央部付近となった。
2005年10月にマイナーチェンジが行われており、フォグランプの小型化、灯火器具の保安基準改正に適合に伴うリアコンビネーションランプの変更(取付位置の変更)、取付けが義務付けられた側面反射板の取付けなどの変更点がある。
2007年3月に1559~1561号車の3台は梅津営業所直営に新製配置された。CNGノンステップバスは法規改正により2000年度より導入されているが、これまではすべて民間委託配置だった。ここにきて直営に配置となったのは、2007年2月16日で京都議定書発効2周年を迎えることや、京都議定書が採択された第3回気候変動枠組条約締約国会議から10年経過したことから、交通局本体も環境問題に取り組んでいることを、CNGバスを市内中心部の循環系統で運用することで、市民や観光客にPRしたかったのだろう。同時期にアイドリングストップバスステッカーを中扉の戸袋窓と後部窓に貼付しだしたのも同様だと思われる。ただし三菱ふそうCNG車にはアイドリングストップ&スタートシステムが付帯していなため、ステッカーは貼付されていない。
当初は201号系統で運用されていたが、CNGバスは航続距離が短いことや、燃料補給を営業所ではなく専用のガスステーションで行う等運用上の制約が多く、固定運用には出来ない循環系統では使いづらかったようです。そのため2009年3月頃に通常のノンステップ車と運用を入れ替え、32号系統の固定ダイヤで運用されるようになります。
2012年3月頃からは、洛バス100号系統ラッピングのCNGツーステップバス廃車に伴い、一般塗装のまま100号系統ヘッドマークが取り付けられ、100号系統専用車となります。この際車内案内表示機をレシップ社製の多言語対応型に変更されました。外国人観光客が多数利用する洛バス専用車のみ先行で採用したものです。
2014年3月改正を機に洛バスラッピングがリニューアルされましたが、この3台はラッピングが間に合わず、暫定的に方向幕だけ取り替えて運用され、その後新デザインのラッピングが施されています。