2005年度 エアロミディME ノンステップ

エアロミディME ノンステップ
2005年度導入車


 主要諸元 
型式:PA-ME17DF
車種名:エアロミディME
車体:ノンステップ
全長:6990mm
全幅:2060mm
全高:2990mm
エンジン型式:4M50(T5)型 水冷4サイクル
インタクーラー:あり
シリンダー配列:直列4気筒
動弁機構:DOHC 4バルブ
ボア×ストローク:114mm×120mm
総排気量:4899cc
圧縮比:17.5
最高出力:132kW(180ps)/2700rpm
最大トルク:530N・m(54kg・m)/1200rpm
搭載方法:横置き直立
変速機:フィンガーコントロール式5速MT
    (FCT)
乗車定員:31名
備考:国土交通省認定標準仕様ノンステップバス
   平成15年排出ガス規制適合
   平成12年基準粒状物質75%低減レベル適合

 車両リスト 

 2005年7月登録 

 解 説 
2005年7月23日より、小型バスとジャンボタクシーを活用する代替モデル実証実験が開始された。
これは一部の民間事業者と連携して、市バスの閑散路線6路線において、従来の大型バス・中型バスから小型バスやジャンボタクシーに置換え、コストを抑えつつ増便を図り、利便性を向上させることを目的とした実験でだった。詳細は別記事を参照して下さい。
これに伴いリースで導入されたのが、京都市バスとしては初めての小型バス(7mクラス)である三菱ふそうエアロミディMEです(過去にはM1号系統用にマイクロバスの導入実績はあったが)。
エアロミディMEは、三菱自動車工業から2002年に日本国内初となる全幅2mクラスの小型ノンステップ車として誕生。このサイズでは従来はマイクロバスか日野リエッセくらいしか無かった中で、全長7m・全幅2mの小型クラス初の本格ノンステップバスとなっている。床面地上高を375mmとし、従来は不可能だった交通バリアフリー法の条件をクリアしており、2004年以降に制定された国土交通省標準仕様ノンステップバスにも認定されている。これに伴い入口・出口を表示するステッカーも、ピクトグラムが併記されたものとなっている。
ベースとなったのは2000年に発売されたエアロノーステップミディで、これの7m車の車体幅を2300mmから2060mmに狭めている。全長が短いので、中扉も引戸ではなく折戸を採用しているのはエアロノーステップミディと同様。車内は車体幅の関係もあり、前輪タイヤハウス上には座席が設けられていない。低床部は左側に横向き2人掛け、右側に前向き1人掛けが3脚あり、2脚分が折りたたんで車いすスペースとなる。後部は車体幅の関係で2人掛けと1人掛けとなり、最後部は4人掛けとなっている。前部の方向幕は、大型・中型車と同じサイズだが、後部は京都市バスこだわりの前部と同じ大型方向幕はサイズ的に入らないため、横幅を狭めた特殊サイズの大型方向幕を装備している。
駆動系もベースとなったエアロノーステップミディ(エアロミディMJ)と基本的に変わらず、エンジンを横置きとしてアングルドライブの一種であるT-DRIVEを介して後輪を駆動する。エンジンは車体の小型化に合わせ、マイクロバスのローザにも使用されている直列4気筒4899ccの4M50型を採用。
2004年に平成15年排出ガス規制への適合でマイナーチェンジされており、テールランプの位置が変更されている。これは2006年1月からの灯火装置等の保安基準改正に対応させたもので、本来はテールランプは後部バンパーにしか無い。京都市バス導入車はオプションで上部にもテールランプを増設している。これは当時の市バス標準仕様に合わせるため。
車内の案内表示機は従来同様LED式を採用している。2005年度末導入車からはLCD式が採用されたので、LED式はこのグループが最後の導入車となった。その後16:9のLCDに取り替えられている。
自動車排出ガス規制の関係で2007年8月をもって製造中止となっており、現在このクラスのノンステップバスは、日野ポンチョだけとなっている。

イメージ 1
中扉が折戸なのは、戸袋が車内に出っ張るのを嫌ったからだろう。その代わり整理券発券機とカードリーダー&ライターの設置場所には苦心の跡が見える。前輪タイヤハウス上には座席は設けられていない。

 配置の変遷 

 2005年7月 小型バス実証実験開始 
実証実験開始時点では、16号系統用に4台、南8号系統用に3台が配置された。担当は実験前をそのまま引き継いでいる。側面方向幕下に「小型バス運行モデル実験中」というステッカーが貼られていた。

九条営業所京阪バス委託
1043 1044 1045 1046 (単区間車)
 16号系統 で運用

横大路営業所京阪バス委託
1047 1048 1050 (多区間車)
 南8号系統 で運用

 2007年4月 実証実験内容見直し 
実験内容見直しで、84・臨南5号系統がジャンボタクシーだけから、小型バスとジャンボタクシーの併用となった。ジャンボタクシーの運用が減ったので、弥栄自動車はここで手を引き、エムケイが担当することになる。このため横大路営業所の一部がエムケイに委託されることになる。これにより16号系統用の単区間車が、84・臨南5号系統で運用するために九条京阪から転属してきた。九条京阪には若干定員の多い日野ポンチョが導入されたので、それに伴う玉突き転属である。

横大路営業所エムケイ委託
1043 1044 1045 1046 (単区間車)
1047 1048 1050(多区間車)

 2008年1月 実証実験終了 
区間車にも多区間装備を搭載し、兼用車となる。これにより運用はすべて共通となったようだ。

横大路営業所エムケイ委託
1043 1044 1045 1046 (兼用車)
1047 1048 1050 (多区間車)

 2014年3月 新デザイン方向幕 
16号系統も横大路エムケイの担当となり、小型バスで運用される系統は、洛西近鉄の70号系統を除き、すべてこちらに集約された。これに伴い兼用車が単区間車に戻っている。

横大路営業所エムケイ委託
1043 1044 1045 1046 (単区間車)
1047 1048 1050 (多区間車)