2002年度 エルガ L尺ノンステップtype-B

エルガ ノンステップL尺 type-B
2002年度導入車


 主要諸元 
型式:KL-LV834L1
車体製造:いすゞバス製造
車種名:エルガ ノンステップtype-B
車体:前中扉フルフラットノンステップ
全長:10420mm
全幅:2490mm
全高:2960mm
エンジン型式:6HK1-TCC型 水冷4サイクル
            (インタークーラー付)
シリンダー配列:直列6気筒
動弁機構:SOHC 4バルブ
ボア×ストローク115mm×125mm
総排気量:7790cc
圧縮比:16.8
最高出力:191kW(260ps)/2700rpm
最大トルク:745N・m(76kg・m)/1400rpm
搭載方法:横置き直立
変速機:トルクコンバータ式5速AT
            (ZF製ECOMATボタン式セレクタ)
乗車定員:66名
         平成11年排出ガス規制適合車
         アイドリングスタート&ストップ
         給油口右側
         燃料タンク右側

 車両リスト 

 2003年3月登録 

 解 説 
2002年度も2001年度に続き大型ノンステップバスと中型ノンステップバスが大量導入された。
いすゞからは引き続き純正車体で大型車のエルガが7台、中型車のエルガミオが4台導入された。エルガが最初に導入された2000年度は、部分ノンステップであるtype-Aだったが、2002年度も2001年度と同じくフルフラットノンステップであるtype-Bとなっている。当時の京都市バスは、床に段差の無いフルフラットタイプか、それに準ずる構造にこだわっていたようです。車内に段差があると、立ち客が後部に行かないので、詰め込みが効かず、収容力がツーステップバスよりも劣ってしまうことや、段差による事故を懸念したのかもしれません。
駆動系のレイアウトは、キュービックの末期に設定されたノンステップのものを踏襲しています。エンジンは6HK1-TCC直列6気筒7790ccで、キュービックノンステップよりも若干排気量が増えており、インタークーラー付きターボの装着により、出力191kW(260PS)/2700rpm トルク745N・m(76kg・m)/1400rpmと、多少パワーもアップしており、type-AのV8エンジンと遜色の無いパワーを発揮しています。横置きされたエンジンにZF製トルコン式OD5速ATを組み合わせ、ハンガリー・ラーバ製のアクスルを使ったセンタードロップ式アクスルにより、後部までのフラットな床が実現されています。その分機器類を後部に集約しており、若干デッドスペースが大きくなっています。type-Aでは中扉以降に5列座席を配置しているが、type-Bでは5列分は配置できず、4列としている。これはデッドスペースの関係もありますが、フルフラット故に通路と座席部分の段差が大きくなり、座席間隔を広めにする必要があることも影響しています。当然その分定員が減少しており、2000年度導入のtype-Aが70名なのに対し、66名となっています。
前扉はグライドスライドドアだが、スロープは設置されておらず、車いすの乗降は中扉にスロープ板を渡して行うことになる。前部のデザインは、中型車のエルガミオと共通で、ヘッドライトが縦置き4灯式になっている。これはイメージの統一及び部品共用化によるコストダウンを目指したもの。エルガミオにはセーフティウィンドウが無いが、エルガには取り付けられており、これは京都市バス特注のようで、取りつけている事業者はあまりないようです。ただし設置場所の関係上あまり大きなものではなく、濃緑帯と重なっているのでそれほど目立ちません。エンジン部分のルーバーは、type-Aが左側にあるのに対し、type-Bは右側上部にある。また側面後端部に窓が無いので、type-Aとは外観上からも区別が付く。
導入された7台は、0499~0501号車の3台が梅津営業所へ、0502~0505号車の4台が九条営業所に配置された。両営業所共にその後一部が民営化されたが、全て直営配置のままで、一切の転属もなく現在に至っている。また0501号車は、2002年度導入のエルガでは唯一ラッピング広告車になったことが無い。
2016年3月に0504・0505号車の2台が、九条営業所内で直営から京阪バス委託へ転属した。同時に多区間車化されているが、直後の3月改正で単区間車に戻された。
2017年2月には0501号車が梅津営業所直営から、洛西営業所近鉄バス委託へ転属した。