2000年度 エルガ L尺ノンステップtype-A

エルガ ノンステップL尺 type-A
2000年度導入車


 主要諸元 
メーカー:いすゞ自動車
型式:KL-LV280L1改
車体製造:いすゞバス製造
車種名:エルガ ノンステップtype-A
車体:前中部分ノンステップ
全長:10400mm
全幅:2490mm
全高:2940mm
エンジン型式:8PE1-N型 4サイクル水冷
吸気方式:自然吸気式
シリンダー配列:V型8気筒
動弁機構:OHV 2バルブ
ボア×ストローク127mm×150mm
総排気量:15201cc
圧縮比:18.0
最高出力:177kW(240ps)/2100rpm
最大トルク:892N・m(91kg・m)/1400rpm
搭載方法:縦置き
変速機:トルクコンバータ式5速AT
            (アリソン製ボタン式セレクタ)
乗車定員:70名
クーラー:
行先表示機:幕式
備考:前中扉大型ノンステップバス
         平成11年排出ガス規制適合車
         アイドリングスタート&ストップ
         給油口右側
         燃料タンク右側

 車両リスト 

 2000年3月登録 

 解 説 
2000年度導入車よりノンステップバスが本格的に導入されるようになり、いすゞからは大型車8台が導入された。
本年度の導入車は、平成11年排出ガス規制対応に合わせ、2000年6月にキュービックからモデルチェンジしたエルガとなった。本年度導入車はエルガのラインナップの中でtype-Aと呼ばれる部分ノンステップバスで、ワンステップバスを基本として中扉より前部を低床部とし、後部は低床部より2段上にある構造となる。型式に改の文字が入るのはそのため。ちなみにフルフラットのtype-Bは独自構造なので、改の文字は入らない。基本がワンステップバスなので、駆動系はツーステップバスと変化は無く、キュービックを引き継いでおり、路線バスでは珍しいV8エンジンもそのままである。エンジンを最後部に縦置きし、その前部にトランスミッションデファレンシャルギアが位置する構造は、従来からのリアエンジン方式と同じであり、コスト面では有利となる。トランスミッションは、トルコン式ATを採用している。type-Bは駆動系の構造上ATしかないが、MTが標準のtype-AでATを選択する事業者はそれほど多く無かったと思われる。ワンステップベースで安価にノンステップバスを導入出来るメリットが無いからだろう。ただしワンステップとは駆動系が共通だが、サスペンション構造は異なっている。
前扉はグライドスライドドアだが、スロープは設置されておらず、車いすの乗降は中扉にスロープ板を渡して行うことになる。前部のデザインは、前年にモデルチェンジされたエルガミオと共通で、ヘッドライトが縦置き4灯式になっている。これはイメージの統一及び部品共用化によるコストダウンを目指したもの。エルガミオにはセーフティウィンドウが無いが、エルガには取り付けられており、京都市バスの特注だろう。ただし設置場所の関係上あまり大きなものではなく、濃緑帯と重なっているのであまり目立たない。部分ノンステップバスなので、最後部のデッドスペースがフルフラットノンステップバスよりも少なく(その分後部の床が高いわけだが)、中扉より後に座席を5列配置することが出来た。ただし後部1列目の左側は、側面方向幕が出っ張っているためか、この部分だけ1人掛けになっている。これは2000年度から2003年度まで導入されたエルガだけの特徴。他社導入車両は出っ張っていても2人掛けを配置している。
2001年3月に導入された8台の内訳は、梅津営業所が2台、五条営業所が4台、九条営業所が2台となる。
その後の転属により、2016年3月現在ではすべて梅津営業所に配置されており、0194・0195号車が直営、0196~0201号車が西日本JRバス委託となっている。転属の詳細は各車の記事を参照して下さい。

イメージ 1
セーフティウィンドウがあるのは、京都市バスのオーダーによるもの。

イメージ 2
側面方向幕の出っ張りがあるので、その部分は座席が1人掛けになっている。