1996年度 キュービック ツーステップ

キュービック ツーステップ
1996年度導入車

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 主要諸元 
メーカー:いすゞ自動車
型式:KC-LV280L
車体架装:いすゞバス製造
車体:キュービックLV
前後扉ツーステップ
全長:10280mm
全幅:2490mm
全高:
エンジン型式:8PE1-N型
過給機:なし
シリンダー配列:V型8気筒
ボア×ストローク:mm×mm
総排気量:15201cc
圧縮比:
搭載方法:縦置き
最高出力:176kW(240ps)/2300rpm
最大トルク:834N・m(85kg・m)/1400rpm
変速機:フィンガーコントロール式5速MT
    (ACT)
乗車定員:名
   左側座席横向き
   平成6年排出ガス規制適合

 車両リスト 


 解 説 
いすゞの純正車体メーカーであるアイ・ケイ・コーチは、いすゞ川崎重工業が50%ずつ出資していたが、1995年にいすゞが出資比率を高めていすゞバス製造と社名を改めた。同年には北村製作所からバスボディ製造事業を譲り受けている。後にいすゞ100%出資の子会社となっている。
いすゞキュービックは、平成6年排出ガス規制(KC-)適合の際にマイナーチェンジが実施され、窓周りの構造が変わった。また前部バンパーにコーナーリングランプが装備されている。エンジンは排出ガス規制による出力低下を防ぐため、路線バス用としては珍しい大排気量15201ccの8PE1-N型V8エンジンを採用した。このエンジンはキュービックからモデルチェンジされたエルガでも継続採用されたので、のべ10年近くいすゞの路線バス用エンジンの代名詞ともなった。
車内は1995年度から採用されたレイアウトを踏襲しており、公式側(左側)は横向き6人掛け(前方4名分が優先座席)となる。また座席自体の厚みもかなり薄くなっている。窓ガラスは熱線吸収ガラスなので、窓ガラスの色が濃い。また巻き上げ式ロールカーテンは設置されていない。
1996年度より数年間は新車導入台数を抑制していたが、これは1997年に地下鉄東西線が新規開業し、山科・醍醐地区は京阪バスに移管して醍醐営業所が廃止されること、地下鉄烏丸線が延伸開業し、岩倉地区の市バス路線を縮小して京都バスに移管することが決定しており、老朽廃車分を賄えるため。それでも新車を少数ながら導入したのは、1997年12月に国立京都国際会館で第3回気候変動枠組条約締約国会議(地球温暖化防止京都会議)が開かれることから、低公害車バリアフリー車は導入したかったのだろう。
前年度までは試験的に採用されたアイドリングストップ&スタートシステムは、今年度より4メーカーすべてで標準装備(CNG車を除く)となるが、側面には特に表記は無く、後部に小さい水色文字でアイドリングストップバスと表記されているだけとなった。
いすゞ純正車体キュービックは6397~6399号車の3台が導入された。前年度導入車との違いはアイドリングストップ&スタートシステムが装備された程度で、大きな差異はない。翌年以降導入のキュービックはCNG車だけとなったので、標準的なディーゼルエンジンのモデルとしてはこれが最後の導入となった。3台すべて2016年度車両更新により、2017年3月までに廃車となった。